2008年12月17日

大企業を退職する決意2

世はバブルの後遺症がまだまだあって、不況の嵐。てこいれのため、何度も何度も景気対策の予算が組まれました。それまでインターネットを細々としたモデムで利用していた私立大学にも大量の助成金がつき、国立大学には新社会資本という名目で数億円単位のネットワーク整備予算がばら撒かれました。国立高専にも5,000万円規模の予算がじゃんじゃん。大学、研究所を担当していた若手の営業は先輩Uさんと僕だけだったので、二人で手分けして、他社に先んじて、ネットの魅力を片手に東海地区において片っ端から受注していきました。結局、その年の営業成績は、中部支社において、僕が一位で、先輩が二位という状態。まぁ、民間が冷え込んでましたんで当然といえば当然なんですが・・・。

その営業活動の中で、益々、インターネットの可能性を実感していました。僕は数千台の日立のPCを売っていたのですが、自分には会社のパソコンが回って来なくて、仕方なく自腹でMacを買って仕事に使っていました。Windows3.1に比べてネットとの親和性も高いMacを武器に、まさにインターネットのエバンジェリスト化して、「森田=インターネット」というイメージが社内外に広まりました。1995年のことです。時はWindows95が発売される直前。

当時のことを振り返ると、インターネットという熱にひとり浮かれていたんだと思います。まだ民間では「インターネット?はぁ?」という状態でした。大学、研究所ではあたり前の言葉が通じません。ただ、僕はその可能性に加え、Windows95で一気にネット時代に突入するような予感がしまくっていたのです。そんなときに、営業で一位になってもボーナスも増えない会社にいて、社畜として過ごしていていいのだろうか?会社の思惑ひとつで子会社に転籍になるような立場でいいのだろうか?お客様のためにがんばる社員より、昼間は遊んでいて釣りの話だけしていて、社内接待だけで出世する人間でいいのだろうか?実力よりも学歴やコネが優先される会社にいていいのだろうか?わずかな給料で結婚し、築30年ぐらいの汚い社宅で新婚をスタートさせていいのだろうか?

いろんな思いが交錯して、僕は実の兄に電話をしたのでした。

(続く)

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Gofield.com編集長の弁

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この記事へのコメント
つづきは、つづきは。。。。
Posted by まんちゃん。 at 2008年12月17日 14:58
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